お天気に恵まれた先週の金曜日のこと。ガタン、ゴトン。柵で仕切られた牧草地の間のでこぼこ道を私は車で走っていた。右手に茶色や黒の毛皮に、ぐるぐるの角を付けた羊たちが草を食べている。左手には馬だ。白い馬が二頭、茶色い馬も二頭、それぞれめっちゃ仲良くかけっこしたりして遊んでいる。
その先に、近代的な牛舎とたい肥を作る工場が見えてきた。入り口には消毒液のプール。ふんふん、ここでタイヤに着いた菌を落とすんだね。
ここは山梨県上九一色村にある日本獣医生命科学大学の付属牧場。
富士宮市倫理法人会で知り合ったおもしろいおじいちゃんが ここで生命科学の授業をしていると聞き、講義を聞きにやってきたのだ。
その方、中島さんは、静岡県富士宮市朝霧高原の牧場で、60年にわたり牛と共に生き、牛乳を生産している酪農家。気のいいおじいちゃんって感じのすっごく気さくな人。70代にして留学経験もあり、宇宙の話もエロい話もOKなグローバルなハイパーおじいちゃんなのだ。
そんな破天荒な中島さんの講義は、やっぱりグローバル感半端なかった!
農業人にとって最も重要な、命の仕組みを伝える中島さん、やっぱりただの破天荒なおじいちゃんじゃなかった!
有機物の循環
中島さん「あなたはどこから来たの?」
生徒A「埼玉県です」
生徒B「熊本です」
中島さん「じゃあ今どこにいるの?」
生徒A「山梨県です」
生徒B「試験牧場です」
中島さん「山梨?牧場?それはどこにあるの?自分がどこから来て、今どこにいるのかわからないと農業はできないよ。」
中島さんは、 のっけから生徒たちを混乱させていた。牛乳の試飲から始まった和やかな講義に安心していた生徒を襲ったのは、いきなり繰り出される高度な質問。中島さんについて来れる生徒はいるのか?
スケジュールの関係で全員の覚醒を待つ時間はない😵
答えは地球☆
市とか県とか、国とか、そういう人間が作り出した観念は自然の中で通用しないよっていうこと。
農業や林業、漁業のような自然を相手にした生産者は、宇宙の流れの中にいるんだという認識を持て!ということなんだろうね。
自然界のものは全て、宇宙の法則ー太陽が地球の与える影響、月と地球の引力、潮の満ち引きーから逃れることはできない。当たり前のことなんだけど、現代社会はあまりにも自然と離れてしまっているから実感しにくいよね。農業大学に通っている生徒さんでさえ。
この法則は地球に、ありとあらゆる有機物が微生物によって分解され土に還り、その土が命を育てるという循環を作っている。
動物が死んだらどうなる?
微生物が分解して土になる。
じゃあ、命の誕生は?
土から種が芽を出す。でも土がカラカラに乾燥していて栄養成分がなかったり、ガッチガチに固まっていると種が芽を出せない。
同じように動物も健康な体がないと命が育たない。牛も、人間も。
健康の3つの条件
では健康な体はどうやって作られているか?
きれいな空気
動物は空気がなければ3分くらいで死んじゃう。生きることと空気はセット。その空気を作っているのは緑の植物。その植物を育てているのは土だから、きれいな空気を作っているのは土。
きれいな水
動物が生きるのに次に必要不可欠なのが水。食べ物がなくても水だけで動物は何日かは生きられる。水を浄化しているのは土。土の中にいる微生物が水をきれいに分解してくれている。だからきれいな水を作っているのは土。
食べ物
動物の体を実際に作っていくのは食べ物。毎日食べるもので体ができている。穀物や野菜は土が育てる。牛や豚、鳥などは、土が育てた穀物や野菜を食べて育つ。だから食べ物を作っているのは土。
健康を作っているのは土
動物の健康を作っているのは土だってわかったけど、前述したように、土はカラカラだったり固まっていたりすると命を生むことができない。じゃあ健康な土はどうやったらできるの?
健康な土を作るたい肥
自然に有機物が微生物によって分解されることが一番健康な土ができる方法なんだけど、現代社会では、排泄物はし尿処理施設、ゴミはごみ処理施設、作物も単一栽培、と自然の生態系に沿ったものになってない😢
そんな中、ここで取り組んでいるのがたい肥作り。微生物がたっぷり含まれたたい肥を混ぜることで土を健康にする取り組みだ。実際に牛糞が腐葉土と混ざり微生物によって発酵する様子を見学させてもらった。
たい肥工場入り口で、この講義最大の難関が待ち構えていた!なんと中島さんから牛糞を触れ!という指令が!
そもそも、自分のウンチって触れる?中島さん曰く、一瞬前まで体の中にあったものなのに、体の外に出た瞬間、汚くて触れなくなってしまうのは変じゃないか?と。
本来ウンチは体の中からの大切なお便り。汚いというのは人間の観念でしかないわけ。赤ちゃんも動物もウンチを嫌がったりしないもんね。
というわけで、自分のウンチではないにしても、牛のウンチを触って、愛おしく感じながら土に変わっていくのを体験しましょうという最強のミッション!
受けて立とうじゃないの。どれどれ、牛のウンチって…?
うわあ、なんか思ったより柔らかい。匂いもヨーグルトのような乳酸臭で、全然ウンチ臭くない。
そのウンチをつけたままの手で、混ぜ始めのたい肥、半分発酵が進んだたい肥、発酵がもうすぐ終わる土に近い状態のたい肥にそれぞれ手を突っ込んで、手触りや温度を体感させてもらった。
最初はゴツゴツしたりねちょねちょしているたい肥が、サラサラの土になっていく…。90度にもなる熱さは微生物が活発に活動しているから。まるで生き物のような熱気だ。牛糞たい肥の匂いなんて全然しない。これが本当のたい肥なの?
ここまで微生物の働きを引き出せているのは、命の仕組みに沿った循環だからなんだなあ。それは頭で考えて作り出しているのでなく、毎日牛と藁とウンチと草と向き合って手を動かしているからできること。
気づいたらウンチの付いた手がサラサラに。土のいい匂いがした。
健康な土で育った作物
講義の最後は牧草の食べ比べ。
中島さんの牧場では牛が良く食べる草と、食べ残す草があるのだそうで、それを土ごと引っこ抜いたものが教材。
土や根を見ると歴然とした違いがある。土の匂いも草の味も全然違う。
牛が食べ残す草は土が硬く空気が入っていない。根も太く長いが少なく、アクが強く美味しくない。よく食べる草は土がふわふわで、細く短かい根がたくさん出ていて、いい香りがして美味しい。 ふわふわの土を団粒構造と言って空気が通るから微生物が住めるため、美味しい草ができるそうだ。
まとめ
ハイパーおじいちゃん中島さんは、命の仕組みを語るスペシャリスト。本当にすごい人だった。
私達は生き物だから、生き物の仕組みに沿っていろんな物事を考えていくのが一番間違いがないんだと改めて教えてもらった。
ふだんものすごい量の情報に晒されているから、ともすると体験より知識を尊重してしまいがちだけど、やっぱり自然の中で手を動かして実験をしてみないとわからない。自然って人知を超えてるもん。自然は私達が考えているよりずっとずっと深い!
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こんにちは。ゆるベジ料理スペシャリストのやっちゃんです。
始めましての方はこちらをご覧ください⇒プロフィール
青い部分でネギベーゼ
ねぎの青くて硬い部分は食べられないと思って捨てていませんか?
ネギはとてもパワーがあって、血液の循環を良くし、免疫力を高めてくれる野菜。加熱することで旨味、甘味がマッハで増え、調味料との組み合わせで無限においしくなる食材です。
そんなネギだけど、青くて硬い部分は普通に調理すると舌触りがイマイチだから捨てる部分だと思っている人も多いのでは?細かく刻めばチャーハンや薬味に使えるけどメンドクサイ…、と思うのは私だけではないはず。多分家庭でも大量に廃棄されていると思われるネギの青い部分。
しかーし!硬くて匂いも辛みも強いからこそ美味しく作れる料理があるんです!
それがネギベーゼ!
ネギベーゼの作り方はこちらの記事で紹介しています。⇒ねぎの青くて硬い部分って食べられるの?
ネギベーゼは、バジルの代わりにネギの青くて硬い部分を使って作るジェノベーゼソース、パスタや冷ややっこ、ネギ餅、色んな料理に合うソースです。
実はネギ農家を営んでいる友人がいて、九条ネギを一年中業者に出荷しているのですが、商品にならない外葉を毎日大量に捨てていると聞いて、このネギベーゼで商品化できたらいいなと思ったのが今回の企画です。
毎日大量の外葉が出るため、大量受注もOK!というわけで、大手の取引先も視野に入れた商品化を計画!
今回はピザソースとしてのポテンシャルを探ってみました。
ネギベーゼをピザソースにしてみたら
基本のネギベーゼは、ネギを茹でてから調味料と松の実とオリーブオイルなどをフードプロセッサーにかけて作ります。オーブンで加熱するとネギの風味がどう出るかわからないため、今回は茹でたのに加えて、違う方法で作ったものも用意しました。加熱してない生のネギで作ったもの、揚げてみたもの、生で刻んでから加熱したもの、松の実ではなく、くるみをいれたもの....。
それをベースに、しらす、ツナ、桜えび、サラミ、チャーシューなどの具を組み合わせると無限の組み合わせが😆
胃袋には限界があるので、今日はこれらのソースの中からナンバーワンを決める✨❗という目標で試食を開始しました😊
生ネギソースはネギの香りも強くパンチが効いていて、ツナやシラス、サクラエビなどの魚介の具と相性抜群。
ネギを揚げてからミキサーで作った揚げネギベーゼは、一番甘味が強くてソースだけで食べても超美味しい。ピザにのせるとチーズや具と一体化する感じ。ネギのパンチはあまりないけど旨い!
茹でたネギで作ったネギベーゼは、甘味がありネギ臭も強い。フレッシュさはないものの、ピザにのせてもネギの存在感を見せていた。
チーズをのせないとどうなるか、マヨネーズ和えの刻み葱で試してみた。チーズでマイルドに中和されていたネギがどや顔で主張してくる…。そしてこのあっさり感は、娘家族にお呼ばれしてピザをみんなで囲むことになった時の老夫婦には救いになりそう。
総勢10人の老若男女で試食して意見交換をしてもらった結果、焼いてもチーズをのせても負けないネギ色が強めの生ソースがいいね👍という結論に。やっぱり誰かに食べてもらわないと客観的に分からないものです。ものすごーく密度が濃い時間で、生の声がものすごーく参考になりました。
農産物の商品化は、6次産業化と呼ばれ、今取り組む農家さんが増えています。
6次産業化?って何?ってなりますよね( ´∀` )
そもそも産業は3つに分類されています。
第一次産業は農業、林業、漁業など、自然の資源を活用する産業です。
第二次産業は 鉱工業・製造業・建設業など。第1次産業で採取した資源を加工する産業です。
第三次産業は 1次や2次に含まれない、金融、保険、卸売り、小売、サービス業、情報通信業など です。
6次産業化というのは、1次産業〜3次産業を掛け合わせ、1次産業者が自身で加工・販売まで一体的に取り組み、新たな付加価値を生み出すことを言います。
一次産業は3K(きつい、汚い、稼げない)産業 と呼ばれて、若者が離れていってしまったから、稼げる農業にして働く人を増やしたいという狙いがあるのです。
そんな背景を受け、農水省 も希望者には補助金を出して応援してくれています。
ネギベーゼを商品化しようとしているのは、農業を若者のなりたい職業ナンバーワンにしたいという志を持った農家さん。そのために稼げる農業を模索しています。
ネギベーゼでその農家さんの夢が叶ったらと思うとワクワクします。商品化まであと少し!
今日はマクロビライフという、初めての方も自由に参加できるゆる~いマクロビ料理教室の日。
今日のテーマは時短弁当。
ストイックなマクロビでは使わない、みりんや焼き肉のたれ、チューブ入りのニンニク、生姜など、便利な時短グッズを使って、お弁当を作りました😊
肉や魚、乳製品、卵や砂糖を使った料理が一般的だけど、なくても美味しいおかずはできる!野菜も玄米も、その性質を生かしてあげれば、甘くてコクが出る!しかもしつこくないから胃もたれしない。
手間がかかる、茶色くて美味しそうじゃない、そんなマクロビのイメージがどこかへ飛んで行ってしまう料理教室マクロビライフです。
今日のメニューは
圧力鍋で炊くもちもち玄米
体に良質の塩を入れる味噌汁
大豆タンパクの唐揚げ
車麩の焼き肉風
野菜のオーブン焼き
じゃがいものマスタードサラダ
デザート さつまいもの練りきり
でした。
雨の中来てくれた15年来のママ友達や、赤ちゃんを連れて参加してくれた若いママ、三島や牧之原など遠くから参加して下さった方々、本当にありがとうございました✨💕
動物性食品や砂糖を使わなくても
美味しく作れるゆる~いマクロビ教室。
アレルギーの方、ダイエットしたい方、野菜が好きな方、私に会いたい方🤣
ぜひ気軽に参加してね✨
🍀🍀🍀マクロビライフ🍀🍀🍀
マクロビオテイックは単なる食事法じゃない✨料理を通じてワクワクする生き方を見つけよう✨
開催日時 毎月第4水曜日 AM10:00~2:00
場所 自然食品店富士グリーン2f
富士宮市北町4-14
会費 3000円(税込)
知り合いに頼まれて商店街の映画イベントに出店することになりました。
ショートムービーを撮ろうというイベントです。
ショートムービー作りのイベント準備
シナリオを作るには
カチンコを手作り
映画作りの雰囲気だけでも仲間うちで盛り上がりたくて子供に楽しんでもらえるように、前回はカチンコを手作りして一人で超盛り上がってしまった。
調子に乗って、今回は看板とレフ板にチャレンジ。
看板の縁取りには、百均で購入した黒のOPテープと白のビニールテープを使って、フイルムのイメージを演出。
まず、黒のテープを画用紙の端に貼り、次に斜めに白テープを貼っていくだけ。適当な感覚で貼っていくんだけど、だんだん間隔が広がっていってしまう…。早く終わらせたいという気持ちが無意識に間隔を広げちゃうみたい(^^)せっかちな性格が出ちゃうね。
ポップ文字を書くのは大好き。中学の時に美術でポスターを書く時にゴシック体などを習ったことを思い出す。大好きだったなあ、あの授業。
次に作るのはレフ板。早速ネットで作り方を検索。なになに、2枚の白いボードの一辺をテープで貼り、裏面には銀テープを貼りつければOKなんだね。百均で材料が揃うんだ。よし、百均に行ってみよう。
ネットでは発泡スチロールでできたカラーボードで作るってのっていたので探したんだけど、見つからない…。代わりに白いプラスチックのちょっと厚みのあるボードがあったので、まあこれでいいか。あと銀テープ…、水回りに使うアレだね。
家に帰っていよいよ制作!
ボードの長い方の辺を、動域を少し設けてテープで貼り付ける。お、いい感じ。
じゃあ、銀テープを貼っていこう!端から順に…いい感じいい感じ。あれ?足りるかな?
とりあえず真ん中まで貼ったら、逆側から貼ってみるか…。
あああ!やっぱりほんの少し足りない…。
でもこれだけ貼ってあれば十分反射するな。光を反射するという目的は達せられるに違いない。見た目はイマイチだけど、気にしない気にしない!(^^)!
次回は募集のポスターとスタッフの行程表を作ります!
知り合いに頼まれて商店街の映画イベントに出店することになりました。
ショートムービーを撮ろうというイベントです。
ショートムービー作りのイベント準備
シナリオを作るには
素人が撮る動画だから大したものにはならないだろうけど、せっかく来た子供たちに雰囲気だけでも味わってほしい。形だけでも。そんな気持ちで作ったのがこちら。
シーン番号を記載するためのカチンコ。これで開始の時にカチーンとかやったらテンション上がりそう!編集なしのワンカットだから本当は必要ないんだけど、でもやっぱり映画と言えばこれでしょ!
材料は100均で購入した黒板と角材。角材に黒と白のビニールテープを巻いて、ああ!いい感じ!
ところが接続部が難しい。最初は蝶番で止めようと思ったけどうまくいかず、ネットで作り方を検索するも、検索ワードがまずいのか全然見つからず途方に暮れてしまった。そこで大工の友人に聞いてみると…。
手順①上の角材の接続部の下部をを丸くする。
手順②カチンコが合わさった部分をベニヤ板で挟み、動かない方(下)にビスで固定する。
手順③上の角材とベニヤ板をボルトで貫通させる。(この時ボルトは細くてもいいけど、穴が緩すぎるのはダメ)
さすがプロ。この手順で作ってみたのかこちら。
これがうまく動くのだ~!(^^)!「カチーン!」いい音~!
明日はレフ版を作ろう!