台風一過で暑さを盛り返してしまった8月の終わり。あまりの暑さに近所のドトールに避難してきた。朝の10時だというのにほぼ満席なのには驚いたが、何とか席を確保しパソコンを開く。
ふととなりを見ると、年のころは50歳くらいの女性が付箋をいっぱいつけた本を左に置き、右側のノートにびっしり何かを書きつけている。
ふと正面を見ると30代くらいのガテン系の男性が、何かの資格試験の資料を広げ、必死にノートを取っている。
見れば一人空けてその隣も、私の背後の人も、社会人らしいが勉強している。もちろん学生らしい子もいる。やはり教科書を開いて勉強している。
今日は日曜日の午前中だよな?なんかすごいことになってるぞ、ドトール。
いかにも仕事を持っていそうな大人が、日曜日の午前中にこんなに勉強してるなんて。
勉強することはいいこと。人間は元々は何も知らないから、勉強して頭を良くしたり、物を知っていた方がいい。そうすればいい仕事につけるし、高いお給料がもらえる。
というのが日本の常識。だからこんなに多くの人が休みを削って勉強しているんだろう。
でも頭が良くなければいい会社に入れないとか、資格がなければいい仕事ができないと思って勉強していると、間違いなく楽しくない。
そもそもいい会社とかいい仕事ってなんだろう?
それはたいてい高給だったり、人気のある仕事だったりってことが多い。そういう人の目線を自分の感覚より重視しちゃうと、自分の人生なのにものすごく不自由になってしまう。
例えば自分がダンサーになりたいと思っていても、世間から水っぽい仕事だとか、堅気の仕事じゃないとか言われてそれをあきらめちゃうなら、自分の思い通りに生きてないんだから全然自由じゃないよね。
人はやりたいことを自由にできる時に幸せを感じるものだ。誰かにやりたくない事をさせられることほど楽しくない事はない。
じゃあやりたいことは教科書にあるのか?本に書いてあるの?
その人のやりたいことは、生まれた時からその人の中にある。だからどんなに勉強してもその中に見つけることはできない。やりたいことをやるために勉強するならそれは楽しいはず。
資格取得や試験、受験などのために勉強を頑張っているあなた、その勉強は楽しいですか?楽しいならそれはあなたのやりたい事だ。
もし楽しくないなら、その勉強はあなたを幸せにしない。あなたを幸せにするものはあなたの中にしかない。勉強をやめて自分の心に聞いてみよう。